58.ドラゴンスレイヤー英雄伝説(SFC)レビュー

ドラゴンスレイヤー英雄伝説画像1

発売日:1992年2月14日

開発元・発売元:エポック社

定価: 10,290円(税抜)

個人的ランク:C+

大まかなストーリー

ある日の晩、ファーレーン王国の首都ルディアがモンスターに襲撃された。
モンスターは撃退されたものの、その混乱の最中に国王アスエルが殺害されてしまう。
当時6歳であった王子セリオスは、16歳になって王位を継承するまでエルアスタの町で養育される事になった。

そして10年後の王位継承日を約2ヶ月後に控えたある日の事、エルアスタの町がモンスターに襲われてしまう。
何とか逃げ延びたセリオスは、モンスターを差し向けたのがファーレーンの摂政アクダムの仕業である事実を知る。
セリオスは出会った仲間たちと共に、アクダムの野望を阻止するべく立ち上がる事を決意する。

ドラゴンスレイヤー英雄伝説画像2

本作の見所

・ライトなファンタジーの世界観・オーソドックスタイプのRPG。安心して遊べる。

・サクサクかドキドキか二種類の難易度を選択することが出来て、いつでも変更可能。

・主人公含め登場人物がよく喋り、軽妙なトークを楽しめる。

・オート戦闘機能やレベルアップ時のステ振りを自分で行えたりと、戦闘システムに力が入っている。

◆ドラゴンスレイヤー英雄伝説の総評◆

サクサクと進めた、色んな意味でライトな感覚のRPGだった。
英雄伝説2に比べて簡素な作だった感は否めないが、ベースはこの初作の時点で出来上がっていたことがうかがえる。
王道的なシナリオ、オーソドックスなシステムのRPGで『RPGのひな形』と言ってもいい一作だったが、
その中で個性を発揮していた部分はキャラクター達の軽妙なトーク
稚拙な感じのやり取りでドラマチックとは言い難いが、主人公含めよく喋るので展開には退屈しなかった。
それと、HPなどのステータスが常時表示されていて操作画面が小さめなインターフェース、
当時としては珍しいオート戦闘機能やレベルアップ時のステ振り、壁にぶつからずヌルヌル動く設定等はこの作ならではだろうか。
しかし総じて、名作でもクソゲーでもなく記憶に埋もれそうな、平坦な印象の作だった。

◆ドラゴンスレイヤー英雄伝説の音楽◆

古い作ながら、日本ファルコムらしい曲の数々が揃っている。
特別惹かれた曲は無かったが、テンポのいい通常戦闘曲、なかなかに迫力のあったラスボスの曲は良かったあたり。
総曲数が少なめなため、良く言えば曲を覚えやすく、悪く言えば単調な印象だった
。 全体的にテケテケした電子音。

◆ドラゴンスレイヤー英雄伝説のシステム◆

敵と戦い、経験値とお金を稼いでレベルを上げて装備を強化し、
新しい土地や街を巡ってはより強大な敵と戦っていくというオーソドックスなRPGスタイル
ただ、パーティーのステータスが画面右側に固定で表示され、
操作画面は左下に小さい枠で固定されている独特のUIは最初かなり戸惑い、やりづらく感じる箇所
戦闘はランダムエンカウントで、逃亡した時だけその敵がシンボルエンカウントになるという未だかつてないスタイルだが、あまり効果的とは思えなかった。
画面はフロントビューのコマンド式でドラクエスタイル。
難易度はサクサクかドキドキか二種類から選べて、いつでも変更可能なのが当時としては画期的。
それと、敵の残HPが分かる点、オート戦闘機能が備わっている点、レベルアップ時のステ振りを自分で行うことが出来る点も、本作の特徴。
敵は序盤から倒すのが困難な敵が多く、レベル上げや装備強化は絶えず必要になってくるので、そこの耐性は必要。
ただ、それでもクリアまでの時間は大して長くはない。


※これ以降、ネタバレを少し含みますのでご注意下さい。

◆ドラゴンスレイヤー英雄伝説の展開◆

主人公はセリオスという王子様。

玉座からスタートするという時点で違いますな。

画面が凄く見づらい……

操作画面が左下に寄っているので嫌でも目線は左下寄りになり、しかも視界が狭いのでやたらと動きづらい。

ドラクエ1のダンジョン内で視界が狭まっているのがデフォルトと言えば分かりやすい感じ。

世話役と思われる爺やから
「そろそろスライムいじめなどくだらないあそびはおやめになってくださいませ。」
とか言われていて笑ってしまった。

爺やが目を離した隙に家を出て、街すらも飛び出したらスライムと出くわしたが
うーん、確かにいじめとなってしまうほど弱い。

近くにあった洞窟に行ったらフクロウと出くわした。

勝手にそんな遠出していいもんかなーとか思いながら戦おうとしたら、
瞬殺で全滅。

!? 弱っ!!

…いのか、フクロウが強過ぎるだけなのか?

ともかくさすがにこれは負け確定イベントだったようで、全滅しても物語は進行。

街が襲われたり、地下牢に閉じ込められたり、
リュナンが加わったりなどの劇的な展開を経て、本格的な冒険がスタートした。

まずは、鉱山の街に囚われた人々を助けるためにそこに向かうことになったのだが…

仲間のリュナンから恐るべき言葉が。

「敵の司令官と戦うには我々はレベルが低すぎます。最低でも8は必要だと思います。」

メタ&具体的過ぎる…!!

うーむ、わりとドラゴンスレイヤー英雄伝説ってラフな展開なのね……

しかも初っ端経験値稼ぎを強要されるとはなあ。

やらされている感が強かったが頑張ってキッチリレベルを8まで上げて、
いざ、司令官打倒へ!!

…リュナンの助言空しく、全滅。

力の差は歴然だったのでどうしたものかと思っていたら、
先の街で強い武器や防具が変えたのでそこで装備を整えたら普通に撃破。

勝手に先に進んで次の街で強い武器を手に入れるような機転も必要になってくるということなのか……

そんな感じで先へ進んだら中ボスを倒すイベントがあり、
わりとあっさりと1章を突破して2章へ。

2章は1章と比較にならないほど歯応えのある章だった。

まずは船で新しい土地に移動し、新たな冒険が展開される……

街の中ではしょうもない押し問答があり、仲間だったゲイルがパーティーから外れる。

「お前お金取っただろ」「取ってねえよ、胸くそ悪い、もういいよパーティーから抜けるわ」
って感じの本当にしょうもない理由で貴重な戦力が抜けてしまって
大いなる旅の道中でそんな理由であっさり旅をやめてしまうもん?と思ったけど
人間らしいと言えば人間らしいのだろうか。

この地では『アジン』という魔術師風の敵が『こんな戦術もあるのか…』という
恐るべき手法で攻撃してきて難敵だった。

まず、ひたすら眠らせる魔法を唱えてくる。

全員眠ったら毒の魔法を唱えてきて、
あとは相手の毒が回って戦闘不能になるまでジッと見守っているのみ…

このゲームは毒はHPが減るとかではなく、
放置すると戦闘不能になるという仕様になっていて、それを利用した戦術だった。

こちらは眠っているので何もできず、
毒が全員回って全滅してゆく姿をただ見ているしかないという、
何とも歯がゆく、かつ恐ろしいシーンだった。

その後、仇敵となるアクダムと出くわすも強制負けイベントでやられてしまい、
そのアクダムを倒すべくサイレスの魔法を取得して撃退。

2章のタイトルである『沈黙の呪文』とはこれのことだったか。

それから、仲間のローが抜けて(この抜けた理由としてサイレス使われたら
魔法使いの俺は何も出来なくなるじゃないかとか言っていたのは笑ってしまった)、
代わりにゲイルが再び仲間になり、2章を突破した。

ドラゴンスレイヤー英雄伝説画像3

3章あたりから雑魚敵との戦いがかなり苦しくなってくる

そして、慢性的な金欠にも陥ってくる……

新しい装備を導入しても即、次の街で更に新しい武器や防具が登場するので、
ここで買ってもまた新しいのがすぐ出てくるんじゃないだろうか……という疑心暗鬼にも囚われる。

わりと都合よく洞窟の宝箱などにそういう新装備が転がっていたりしていたので、
そういうところで何とか装備を追いつかせて進めていた。

紅一点のソニアが仲間になり、
以降主人公・リュナン・ソニア・ゲイルのメンバーで固定される。

とどまる仲間がいれば、ローのように付いていけなくて脱退する仲間もいて、
そのあたりは現実感を感じていた。

この章では突如現れた海賊に降伏を迫られるも、
『いいえ』を選び続けていたらだんだん海賊が弱気になってきたのが面白かった。

あと、黒ひげ危機一髪のミニゲームがあったのも地味に面白かった点。

4章では踊っていた国王と円陣を組んだ民が一斉に動き出す様が圧巻だった。

当時のゲームであんな大人数を一度に動かしたゲームはそう無かった気がする…
(しかも踊ってグルグル回りながらだったし)

話の流れで、大凧に乗ってアクダムのいる建物の屋上から侵入するんだろうなというのは分かっていたが、
次に行く場所が分からず彷徨ったりしていた。

自称『知将ベラミス』との会話のシーンでは、
主人公一人のところを襲おうとしたものの仲間が来るのは計算外だったらしく、
ゲイルから「おめーバカじゃねえのか!そのぐらいのことアクダムでも分かるぞ!」
ツッコミを入れられていたのが笑えた。

5章で終わりかと思いきや、その後ろには終章が控えていた。

5章ではとある街の人から
「ギガゾンビの逆襲を知らんのか」とかメタなこと言われたけど、
考えてみたら同じエポック社だったのか。

相変わらず敵は強く、ラスボスの影との戦いでは戦力不足を感じて
レベル上げを行っていたほどだった。

ただ、戦闘自体はオートで戦えたのでそこまで負担ではなかった。

何とか影を倒し、本物のラスボスから「その程度で私を倒そうとは」とか驚愕なことを言われたが、
わりと影も本体もあまり強さは変わらず、本体を撃破。

晴れてエンディングへと突入した。

アニメシーン入りで気合いの入ったエンディングだったけど、
ソニアと結ばれるのかと思いきや若干ストーリー上で絡んだだけのお姫様とくっついたのは合点がいかなかったな。

ソニアも主人公に気がある風だったし、長く一緒に冒険した仲間で美人だし、
ソニアとくっついてほしかったが……

全体を通して、王道的なストーリー展開でオーソドックスなタイプのRPGだけども、
一つ一つの会話が結構コミカルでシュールだったり、人間臭さを感じる一作だった。

会話に重きが置かれていたのはドラクエとは大きく異なるところで、
ドラマチックなやり取りが多いFFともまた異なるところ。

単調と言えば単調な展開だったが、
SFCの初期の方の作で第一作目であることを考えたら当時としてはなかなかに画期的だった方か。

頭に残りやすいBGMだったのも印象を底上げさせた要素だった。

ただ、ボスの専用BGMがラスボスのみだったのはちょっと残念だったかな…(ドラクエも3まではそうだったけど)

2作目は本作より多少バージョンアップした印象だが、
本作で基礎は大体固まっていたというのも分かった。


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